公開日: |更新日:
コンクリート構造物の解体工事は、交通事情や営業時間などの制約により夜間に実施されることがあります。本記事では、夜間のコンクリート解体工事が必要になるケースや関連する法規制、安全対策、近隣トラブルの防止策について解説します。
夜間にコンクリート解体や道路カッター切り工事が行われるのは、日中の作業が難しい状況がある場合です。たとえば、交通量の多い幹線道路や国道沿いでは車両の通行を妨げないよう、夜間に施工するケースが多くみられます。
また、店舗やビルの内装解体では営業時間外である夜間に作業を行う必要があります。工業専用地域では騒音・振動の規制が比較的緩やかなため、夜間工事が認められやすい傾向にあります。
コンクリート解体工事が特定建設作業に該当する場合、騒音規制法および振動規制法により作業時間帯が制限されます。区域ごとの規制内容は以下のとおりです。
| 項目 | 第1号区域(住宅地・商業地) | 第2号区域(工業地帯) |
|---|---|---|
| 作業可能時間帯 | 午前7時~午後7時 | 午前6時~午後10時 |
| 1日の作業時間上限 | 10時間以内 | 14時間以内 |
| 連続作業日数 | 6日以内 | 6日以内 |
| 騒音基準 | 85デシベル以下 | 85デシベル以下 |
| 振動基準 | 75デシベル以下 | 75デシベル以下 |
騒音規制法では、くい打ち機やブレーカーなどを使用する作業を特定建設作業と定めています。敷地境界線における騒音基準は85デシベル以下です。第1号区域(住宅地・商業地周辺)では午前7時から午後7時まで、第2号区域(工業地帯周辺)では午前6時から午後10時までが作業可能な時間帯となります。
振動規制法では、特定建設作業の振動基準を敷地境界線で75デシベル以下と定めています。道路上でコンクリート解体を行い通行止めが必要な場合は、通行止め可能時間帯(午前6時30分~午後7時30分)を考慮したうえで、所轄の警察署へ道路使用許可を申請しなければなりません。
夜間に解体工事を実施する場合、特定建設作業に該当するときは作業開始の7日前までに市町村への届出が義務付けられています。安全面と騒音面の双方で適切な対策が求められます。
夜間は視認性が低下するため、十分な照明設備の設置が不可欠です。交通誘導員やガードマンの配置、作業員間の連絡体制の強化も重要な対策となります。舗装が厚い箇所では2台のカッターを並行して使用する方式により、作業効率と安全性を高めることができます。
防音シートや防音パネルの設置、低騒音型重機の選定が基本的な騒音対策です。コンクリートの解体では手壊し工法や分割施工を採用することで、騒音・振動の発生を抑えることが可能です。
夜間工事を実施する際は、事前に近隣住民への挨拶を行い、工事内容・期間・作業時間帯を丁寧に説明することが大切です。頑丈な養生を設置して粉じんや騒音の影響を最小限に抑える配慮も、トラブル防止につながります。
夜間のコンクリート解体工事は、騒音規制法や振動規制法を遵守し適切な安全対策を講じることで実施可能です。事前の計画と近隣への配慮を徹底し、信頼できる専門業者に相談されることをおすすめします。